国際交流委員会
「APD in 台北 2008」及び海外デザイン事情視察


[担当理事]フミ・ササダ/荒木志華乃
[担当委員]岡田宏三/西本千奈美/増山晋平

開催日時 2008年11月23日〜26日
開催場所 台北 學學文創志業大楼(Xue Xue Institute)他
出席者数 30名(内訳:会員24名、一般6名)
(台湾出身・静岡文化芸術大学学生の范さんは現地参加)

●視察報告(荒木志華乃)
今回で11回目のAPD、30名の参加でTaipeiに向かった。空港より会場、Xue Xue Institute(學學文創志業)で作品の展示。その後は市内レストランにて会食。JPDAメンバーの連携と親睦を深める。2日目はササダ理事長と私、荒木が自国以外の優秀作品を3点選出。どれも国独自の文化性とユニークな視点で表現された美しい作品ぞろいであった。公演会場ではスライドを交えながらのエリアレポートを発表。モリックスの西本氏が「日本の伝統産業とその未来」「特定保健食品、0calのデザイン」の2部構成でデザイン市場を公開した。夜は会場内のレストランにて交流会。英語を共通の言語として会話も大いに盛り上がった。食後には優秀作品のトロフィー授与やまた余興も用意され、民族舞踊、干支のオブジェに絵付けするというイベントが全員参加で催された。3日目はデザイン会社「PROAD IDENTITY」「UP CREATIVE」を訪問。仕事のレベルの高さを感じるとともに、熱いもてなしに感動した。次回は日本での開催。我々JPDAもオリジナリティあふれる構成とホスピタリティをもってAPDを盛り上げていきたい。

●レポート
「ワン・ワン・ワン」
川路ヨウセイデザインオフィス 小比類巻 蘭

この度はAPD台北に参加させていただきましてありがとうございました。
会員ではないのですが、参加者を代表してレポートを書かせていただけること、光栄に思います。

パッケージデザインという同じ職業のもとにアジア各国代表のデザイナーが集結している模様は、まだデザインをやり始めた自分にとって、 目の前にしながらもまだまだ遠い世界のように感じました。今回はビザの関係で上海の方々がいらっしゃれないというハプニングもありまし たが、少なくともアジアは元気!とてもデザインに対して情熱的であるということが肌で感じられる4日間でした。

私自身、台湾に行くのは初めてでしたが、APDは以前より川路や他のスタッフも行かせていただいていることもあり、事前にいろいろと 情報収集をしてから臨みました。しかし、いざ台北に降りると、想像していた以上に都市が発展していて驚きました。会場へ向かう車中では 窓から見える台北の独特な色彩の街並みにずっと目を奪われっぱなしでした。2ヶ月前にパリへ行っていたこともあり、ヨーロッパのシックな 街並みとあまりにかけ離れていて世界って面白いなと当たり前のことを再確認しているような感覚でした。

会場では駆け回っているスタッフがほとんど若い世代のように見えました。TPDA総出でこのAPDを盛り上げようとしているのが伺えます。 幸せなことに、わたしは今までも協会の行事に参加させていただくことがあったので、APD初参加の不安はあまりありませんでしたが、 やはりベテランの方達ばかりなので、もう少し気軽に話せる人がいても良かったかなと感じました。もっと顔を出せる人が増えていけば、 日本のパッケージデザイン界も、もっと盛り上がっていくのではないかと思います。

デザインについて感じたことでは、特に台北で伝統的要素を取り込んだデザインが多く見られたことが印象的でした。バスからの街並みにも リンクするように、目に入ってくるものは金、黄、赤、緑…といった派手な配色、そして漢字。日本でも用いられますが、漢字だけが並ぶと更に 迫力がありました。中でも会社訪問の一つにも入ってたPROAD IDENTITY代表のジェニファーさん。彼女はパッケージでもCIでも映像を 駆使し、台湾ブランドをもっと世界に知らせたいと見せ方に工夫をしていました。 APDメインのオープニングをファッションショーのように、各国の代表作品を持ったモデル達がランウェイを歩くアイデアも女性ならではでした。 そして、もう一社の訪問先UP CREATIVEは上海にも支社を設立されたとてもパワフルな会社。代表のワンさんは切手デザイナーでも有名で、 今までの作品は一つ一つがとても細やかに丁寧に作られていて、彼の優しい人柄そのものがあらわれていました。スタッフはそこまで多くは なさそうでしたが、大量の切手やデータ資料が整理された事務所は、無駄のない効率の良い働き方をしている様が伺えました。

さて、題名にもある『ワン・ワン・ワン』。これは関西のMさんが夜市で失敗してしまった台詞です。 台北は夜市と呼ばれる夜遅くまで屋台やお店が並んでいる繁華街が何カ所かあり、毎夜繰り出してはおいしい台湾料理にマッサージと満喫 していました。二日目の夕食後、10人くらいで夜市に行き、軽く食べようということになったのですが、メニューを見ても何が何かわからないので、 Mさんの提案でとりあえず全部一種類ずつ頼むことにしたのです。店のご主人にメニューを指しながら『ワン、ワン、ワン…OK?』と丁寧に Mさんが頼んでくれました。そして青島ビールで乾杯後、次々と運ばれてきた料理はなんと27皿!!全員、目が点。通訳の沈さんが一緒だっ たのにも関わらず、彼女がいない間に注文してしまったのが大失敗。頼んだ3つの料理はそれぞれ9品のコースだったのです。料理はどれも おいしかったのですが、10人いても夕食の後なので、さすがに食べきれずたくさん残してしまいました。 これから台湾に行くことがある方もそうでない方も、くれぐれも料理の注文には気をつけてください。 Mさんが残してくれたAPDでの『ワン・ワン・ワン』伝説は決して忘れることの出できない思い出なので、題名につけさせていただきました。

こうした国外はもちろん国内のデザイナーとも交流が深まるのも海外視察の魅力だと思います。長々と自分の感想ばかりの内容になって しまいましたが、この経験が今後の仕事に生かせるよう、更に精進していきたいと思います。