JPDA海外デザイン事情視察2007

国際交流担当理事 フミ・ササダ

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2001年に行く予定だったニューヨークツアーを6年後にやっと実現することができた記念すべき海外視察ツアーでした。前評判が高かったので、参加者募集は通常30名のところを35名に募集を増やしたところ、あっという間に35名を突破してしまい39名で閉め切らせていただきました。締め切り後にも多数の応募やお問い合わせがあり、ご参加が叶わなかった方々には深くお詫び申し上げます。

3月15日に出発し、同日の午前中ニューヨークに到着しました。どんよりと曇った天候の中、時差ボケのままニューヨーク市内視察を行いました。観光スポットとなっているサウスストリートシーポートで簡単なランチをとり、自由の女神を遠くに臨むパークに立寄り記念写真撮影後、現在最も話題となっているグラウンドゼロを訪れました。あの忌まわしい同時多発テロから6年も経った今も、周辺のビルの解体、修復、建築が行われていました。グラウンドゼロは新しい建物の建築中で、工事現場といった雰囲気ではありましたが、厳粛な空気が流れていました。合掌。

16日の金曜日にデザイン会社訪問をスタート。まず一番手としてニューヨークの象徴の一つでもあるエンパイアステートビル17階にあるスターリング社を訪問しました。現地参加者も加えると44名の訪問となりましたが、心温まる歓迎とわかり易い会社紹介や作品紹介のプレゼンを受けた後、スタジオの中も拝見することができました。多くの人で賑わい、ニューヨークにいることを自覚させてくれるグランドセントラル駅の地下にあるフードコートにて昼食をとった後に訪問したのは、少数精鋭クリエイティブ集団であるドイルパートナーズ社でした。この会社はグラフィックデザインが中心で、アイデンティティ、プリント媒体、パッケージデザイン等の幅広いデザイン開発をエンジョイしながら開発している雰囲気がしっかりと伝わってくる会社でした。我々がデザイン会社を訪問中に降り出した雪がだんだんと積もり、16日最後の訪問先となったスーパーマッケットのホールフーズに到着した時にはあたり一面が銀世界。すべったり転んだりしないように歩くことが大変な状況でした。ホールフーズでは短い訪問時間ではありましたが、アメリカンパッケージデザインの現状を肌で感じることができました。

17日の土曜日と18日の日曜日は参加者が美術館やショッピング等を思う存分楽しめるように自由行動としました。土曜日はニューヨークに春を告げるセントパトリックデーのパレードが五番街で朝11時から午後4時頃まで行われ、我々もバグパイプやマーチングバンドの演奏を聞き、アイリッシュダンスを見て楽しい時間を過ごすことができました。偶然とはいえ、雪とパレードという願っても無い貴重な思いでができて本当に良かったと思います。

19日の月曜日はデザイン会社を3社訪問しました。最初に訪れたスマートデザイン社はインダストリアルデザインがメインではありますが、それらに付随する興味深いパッケージデザインの開発も行っていました。ニューヨークの街が見渡せる現代的で広々した素晴らしいオフィス環境でした。次に訪問したコーナーストーン社は2002年にJPDAで開催した国際会議「New York, N.Y.」にスピーカーとして参加したクリス・ヌーネス氏が率いるブランドコンサルティング会社で、コーナーストーン社がこれまでに手がけた多くのケースを理論的にプレゼンしてくれました。最後に訪問したのは、国連の近く、ニューヨークではパッケージデザイン会社の老舗として著名なワレスチャーチ社でした。この会社が手がけてきたパッケージデザインに対する考え方をわかり易く説明してくれましたので、多くの参加者からは大変参考になったと好評でした。またワレスチャーチ社で働く若き日本人デザイナー安田氏からはニューヨークでの仕事ぶりや生活に関しての話が聞けたことも大変有意義でした。

最後に今回の視察ツアーで39名の参加者全員が日程をこなし、無事に帰国できたことを嬉しく存じます。訪問先のデザイン会社に贈った私達の御礼の気持ちを込めたお土産を担当していただいた平尾朋子さん、記録写真をお願いした牧野正樹さん、視察ツアーをサポートしてくださいました山崎事務局長と事務局スタッフの皆さん、申込みパンフデザイン担当の高村達夫さん、そして国際交流委員の皆さんに心より御礼を申し上げます。