アカデミーボックス

JPDA学生賞2023

ワークショップ -12〈沖縄公立名桜大学 国際観光産業学科〉

2023.6.22 JPDA学生コンペ委員

6月22日に沖縄本島北部にある公立の名桜大学国際観光産業学科でJPDA学生賞の紹介及びパッケージデザインセミナーを行いました。
名桜大学は名護市にあり、那覇空港から名護までは車で約2時間、有名な美ら海水族館やプロ野球の日本ハムファイターズがキャンプする野球場がある風向明媚な観光都市です。
丘陵地の校舎からは海までが一望できる広いキャンパスで、学びを深めるにふさわしい素晴らしいキャンパスです。

国際観光産業学科の学生55名に1限90分のセミナーを実施、小山先生のご提案からゼミ生6名にも2限で学生賞を紹介しました。小山先生は近鉄グループの旅行代理店でアメリカ駐在を経験し、早期退職後に京都大学大学院でMBAを取得し、大学で教鞭をとられている実務と学術両領域の知見ある先生です。小山先生から今日の特別講義の説明をいただきスタート。

小山先生から「観光とデザインは密接に関係している、ブランド商品を多くデザインしている小川さんと、ヤクルトなどをデザインしている森さん」と紹介いただき、学生が身近に感じる商品やブランドをデザインしている人だとわかって、あちこちから小さな驚きの声が聞こえてきます。
そんな中でまずはJPDAと学生賞の紹介。その後に、小川さんからパッケージデザインつくりのリアルな体験を聞くミニセミナーへ。
小川さんは自己紹介から何故デザイナーになったのか、を学生に話しかけるように話します。「早く大人になって働く人になりたい」と願い、デザイナーになって「お客さまの思いをできるかぎりリアルで聞いて、コミュニケーションを大切にして、お客さまの想いをパッケージデザインにする」という話に学生たちは少し驚くいた感じ。デザイナーはパソコンに向き合って仕事すると思い込んでいたけれど、何よりコミュニケーションを大切にしていて、現場を見たり感じたりが必要だという話に“目から鱗”のようです。
小川さんの後は私、森からレガングループの仕事紹介を交えてミニセミナー。
経済産業省が推進する「デザイン経営」の紹介、ブランディングとマーケティング、デザインの違いから、ヤクルトなどパッケージデザインも交えて話します。

前半は学生賞と二人のミニセミナー、後半は観光系学生にもデザインをもっと身近に感じてもらいたく「地域とデザイン」として、地域とデザインの活用事例を対談形式で紹介。
最初は東京練馬区にある野菜農家さんの依頼から生まれた地域とデザインの話。「野菜を買いに」というコピーや、近隣の家族が買いに来るイメージイラストなど、わかりやすく、かわいく、あちこちから驚きや気づきの声が聞こえてきます。
続いての事例は、宮古島の南西にある小さな島“来間島”の豊かな自然環境を守りたい地元の方々との共創から生まれた地域とデザイン。同じ沖縄のことでもあり、観光との関連も深く学生もしっかり聞いています。
あっという間の90分でしたが講義後に質問してくる学生もいて、観光とパッケージデザインを感じてもらう良い機会となりました。

続いて2限目は小山ゼミ学生6名への学生賞紹介です。
学生賞2022の受賞作品紹介のリーフレットを配りながらJPDAや学生賞を紹介しましたが、リーフを見て自分たちと同じ年代の学生の作品を興味津々で見ています。
学生賞ワークショップでコンセプトを導くためにつかっている“マンダラート”を紹介。パッケージデザインはコンセプトから作ることを伝えるだけでも学生たちは反応してくれます。
学生賞の認知拡大、応募促進にプラス、パッケージデザインの啓蒙と価値を伝える、拡める公益社団法人の一会員として、名桜大学の小山先生はもちろん学生たちと有意義で濃い時間を共有でき、未来の観光業界を担う若手の今後の活動に生かしてもらえるのでは、と感じた時間でした。

追記:小山先生から受講後に出席した学生たちのレポートを共有してもらいました。パッケージデザイン自体の認識がなかった学生たちから、セミナーや地域とデザインの話に感動したという言葉もあり、観光とパッケージデザインの素晴らしい出会いを生んだセミナーになりました。
名桜大学の小山先生、そして学生の皆さま、ご協力ありがとうございました!
(JPDAメンバー 小川・森)

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