日時:平成26年5月29日(木)
場所:東京ガーデンパレス
議長:理事長 フミ・ササダ氏(第1号・第2号・第3号・第4号・第5号議案)
司会:松澤由紀子氏(凸版印刷株式会社)
■通常総会
14:50 〜 16:10 2F「天空(A)」
●第1号議案
平成25年度事業活動実績 報告の件
●第2号議案
平成25年度収支決算報告 承認の件
●第3号議案
平成26年度事業計画(案)及び収支予算(案) 承認の件
●第4号議案
顕彰規定によるパッケージデザイン功績賞顕彰者 報告の件
●第5号議案
平成26・27年度役員(理事・監事)選任者及び補欠理事専任者 承認の件
(今総会から、選任者個々に採決をとることになりました)
2号議案と3号議案は478名、5号議案は各選任者への賛成は少ない方で474名、多い方で474名の承認を得て、全て可決されました。
なお、1号議案と4号議案は報告議案でした。
(内訳:出席者開会時41名、2号議案46名、3号・5号議案47名/書面表決状411名/委任状21名)
通常総会終了後、臨時理事会を開催、代表理事(理事長、副理事長)が選任されました。
・代表理事(理事長):加藤芳夫氏
・代表理事(副理事長):伊藤 透氏
■パッケージデザイン功績賞2014 顕彰式
16:55 〜 17:45 2F「高千穂(B)」
パッケージデザイン功績賞に梅原真氏(梅原デザイン事務所代表)と、エブラール夫妻(ペントアワード創設者)の2組が選出され(JPDA貢献賞は該当者なし)、賞状とトロフィー、副賞が贈呈されました。
今年のトロフィーはJPDA会員の美津石綋詩氏が制作しました。
タイトルは”PLANT”、コンセプトは”DEATH&REVIVE”で、「冬に葉を落とし、春には新しい芽を吹く植物のようにさらにみずみずしく輝いてほしい」との願いが込められています。
●梅原真氏(梅原デザイン事務所代表)
仕事の拠点を一貫して高知県に置き、「一次産業が健全でないと日本の風景は残せない」と、「一次産業×デザイン=日本の良き風景」をモットーに活動を展開しています。氏の仕事は自治体からの信頼も厚く、パッケージデザインの「モノで解決する公益性」を世に知らしめたデザイナーとして功績賞に値するとの評価から選出されました。
梅原氏は受賞の挨拶で、高知を起点に地域の課題をデザインで解決していく熱い心意気を語りました。
四万十川流域で始めた「新聞バッグ」の活動は、現在では「四万十川新聞バッグ東北プロジェクト」へと発展、海外へと拡大しています。
”デザイン”を浸透させるために小学校の教科図画工作に”デザイン”をプラスした”図工デ”の提唱を訴えていきたいとの抱負も語ってくださいました。
●ジャン・ジャック・エブラール氏、ブリジッド・エブラール氏(ペントアワード主宰)
エブラール夫妻は今では世界規模のパッケージデザインコンペティションとして知られるペントアワードを2007年に自己資金で創設、グローバル性の高いコンペティションに成長させました。
世界の人々がパッケージデザインに対してより強い関心を持つために、また、パッケージデザインが重要な媒体であることを考えさせるためのお二人の活動と、パッケージデザインへの深い愛情に対し、この賞の授与によって感謝の意を表することとしました。
受賞の挨拶でブリジッド・エブラール氏は、「パッケージデザインは私たちの人生においてもっともエキサイティングな瞬間をもたらしてきました。
この受賞は私たち二人にとってたいへん重要な瞬間です」と受賞の喜びを語り、最後は日本語で「ありがとうございました」と挨拶を結びました。
■記念講演会
17:50 〜 18:50 2F「高千穂(B)」
講師:ジャン・ジャック・エブラール氏/ブリジッド・エブラール氏
講演タイトル:「東洋と西洋 二つの文化を比較する」
司会:松澤由紀子氏(凸版印刷株式会社)
出席者:100名
世界的なパッケージデザインコンペティションとして知られるペントアワードは、JPDAとも縁が深く、夫妻は「JPDAとの関係は、34年に及ぶ私たちと日本とのラブストーリーでもある」といいます。
2007年、エブラール夫妻によって創立されてから現在まで、多くのJPDA会員が受賞を果たし、また審査員として関わってきました。
今回の記念講演では、夫妻のパッケージデザインや日本との関わり、さらに世界のパッケージデザインの現在についてお話しいただきました。
1976年にデザイナーとしてパッケージデザインの代理店を設立した夫妻が初来日を果たしたのは81年のこと、4週間滞在し、長崎、広島、高松などを旅したといいます。「富士山も見ることができました。
このときから日本が大好きになった」そうです。
日本のパッケージデザインに触れ「ヨーロッパとは全く異なるクリエイティブな作品が多いのにも驚きました」。
その後、95年に自分たちのオフィスで自主的にShopping in Tokyo展を開催、日本のパッケージをヨーロッパに伝える役割を担います。
98年にフランスのエージェンシーに加わった二人は、2003年に第2回Shopping in Tokyo展をブリュッセル、パリ、ストックホルム、ニューヨークで開催。ブリュッセルでの来場者は3000人を数えたといいます。
「一連の東京展は大きな成功をおさめました。エージェンシーにとってもPR効果がありましたし、さまざまなメディアの注目も集めました」。
二人は2007年、ペントアワードを立ち上げました。
「目的はパッケージデザインの自信、認知度、専門知識、クリエイティビティ、クオリティ、そしてデザイナーの交流を推進すること」でした。
「グローバルな時代にはグローバルなコンペが必要になると考えたのです」。
そして2014年10月、これまで世界各地で開催されてきた授賞式が東京で初めて開催されます。
講演の後半は、最近のペントアワード受賞作を見ながら西洋と東洋、パッケージデザインを通して二つの文化の違いや交流を探ります。
フランスと中国(香港)の水のボトルの対比や、ベルギービールと日本のビールに端的に表れる文化の違い、東西が相互に影響をうけていると見られるフランスと日本のたばこのパッケージなどなど。
スペインと中国のワイン、スペイン/ギリシャのオリーブ油と中国/台湾の酢の対比では、それぞれの伝統や文化が色濃く反映されていると指摘、「紙で包んで、包装を解いて発見するというプロセスを重要視するアジア」と、「ラフにストレートに商品を見せるヨーロッパ」との違いを明らかにしました。
次々と繰り出される東西のパッケージデザインの数々に内包された文化や歴史を目の当たりにしながら、デザインの奥深さをあらためて実感した講演でした。
■交流会
19:00 〜 21:00 2F「高千穂 (A)」
司会:松澤由紀子氏(凸版印刷株式会社)
出席者:90名
挨拶:フミ・ササダ前理事長
新理事長挨拶と抱負:加藤芳夫氏
ご来賓挨拶・乾杯の音頭:藤井一比呂氏(六耀社 代表取締役社長)
全国会議in名古屋2014の案内:八木勇達理事(国内交流)
挨拶:顕彰者贈呈トロフィー制作者 美津石綋詩氏
前役員退任挨拶/新役員挨拶
中締め:新副理事長 伊藤 透氏